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局所療法と全身療法 |
局所療法 |
外科療法 |
がんとその周囲の正常細胞の一部を切り取る治療法。
原発巣にがんがとどまっていれば完全に治る可能性が高い。 |
放射線療法 |
がんのある部分に高エネルギーの放射線を照射したり、小さな放射線源をがんの近くに埋め込んでがん細胞を死滅させる。
放射線ががん細胞のDNAを切り細胞を変形させて壊す。 |
化学療法 |
動注療法 |
がんの栄養血管に、選択的に抗がん剤を注入 |
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がんワクチン |
自らの免疫機能を高めてがん細胞を死滅させる。 |
エタノール注入療法 |
エコー画像などでがんの位置を見ながら皮膚の上から細い針を穿刺しエタノールを注入してがん細胞を死滅させる治療方法。 |
マイクロ波凝固療法 |
エコー画像などでがんの位置を見ながら皮膚の上から細い針を穿刺しマイクロ波を流してがん細胞を死滅させる治療方法。 |
ラジオ波焼灼(しょうしゃく)療法
※ラジオ波凝固療法
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エコー画像などでがんの位置を見ながら皮膚の上から細い針を穿刺しラジオ波を流して100度前後の熱でがん細胞を死滅させる治療方法。
※ |
ラジオ波焼灼療法は、エタノール注入療法とマイクロ波凝固療法の2つの治療法の長所を兼ね備えている。 |
※ |
治療内容により保険適応が受けられるかの確認が必要。 |
●ラジオ波焼灼療法の関連情報サイト
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全身療法 |
化学療法 |
抗がん剤やホルモン剤などを注射や内服により投与する。 |
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集学的治療 |
外科療法、放射線療法、化学療法を組み合わせた治療法のこと。 |
緩和療法 |
がんによる痛みや苦しみを緩和させるための治療方法。 |
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主な治療方法の種類 |
主な治療方法 |
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その他の治療方法 |
免疫療法 |
免疫細胞の機能を高めることにより、免疫細胞にがん細胞を攻撃させてがん細胞を死滅させる。 |
ホルモン療法
(内分泌療法) |
ホルモンの分泌や働きを抑えることにより、がん細胞の増殖を抑制しようとする治療方法。 |
ブロモクリプチン療法 |
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遺伝子治療 |
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温熱療法 |
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外科療法 |
拡大根治手術 |
がんの部分や転移の部分などを広い範囲で切除し完治を目指す手術。
現在では放射線療法や化学療法を併用療法も行なわれている。 |
縮小手術: |
早期がんなどの場合にできるだけ切除範囲を小さくして手術を行う。 |
機能温存手術 |
直腸がんや膀胱がんなどの場合に手術後も従来の機能が保持できるように手術を行なう。
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腹腔鏡手術 |
腹部に小さな穴をあけて腹腔鏡という内視鏡や手術器具を挿入して腹腔内を観察しながら手術を行う。
きず跡が小さくて手術ができるため入院期間が短縮でき早期の社会復帰が可能である。 |
内視鏡手術 |
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内視鏡で観察しながら、病変部を電熱のメスやレーザーで切除する。 |
内視鏡的粘膜切除術
(EMR) |
早期のがんの場合に専用の器具を使用し内視鏡下で病変の切除を行なう。 |
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放射線療法 |
●放射線の種類による分類
●目的による分類
根治治療 |
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放射線単独治療、抗がん剤併用治療 |
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術前、術後治療 |
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術後の再発に対する治療 |
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全身照射 |
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術中照射 |
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緩和治療 |
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●照射法による分類
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@外部照射法 A密封小線源治療 B非密封の放射性同位元素による治療 C術中照射 |
@外部照射法 |
コバルト |
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リニアック
(直線加速器) |
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マイクロトロン |
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ベータトロン |
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定位放射線照射
(ラジオサージャリー) |
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放射線を病変の形に正確に一致させて照射して治療を行なう。 |
ガンマナイフ |
適応 |
聴神経腫瘍・髄膜腫・下垂体腺腫・転移性脳腫瘍 など |
脳動静脈奇形 |
基本的に頭蓋骨内の3センチ以下の病巣に限られる。 |
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リニアック |
適応 |
脳動静脈奇形などの血管性病変 |
聴神経腫瘍や転移性脳腫瘍などの腫瘍性病変 |
病変の大きさとしては直径3cm以内のもの |
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サイバーナイフ |
ロボットアームから放射線を病巣部に集中して照射することにより治療を行う。
ガンマナイフでは治療できない部分でも治療可能である。 |
マイクロトロン |
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強度変調放射線治療 |
コンピュータを利用し腫瘍部分のみに放射線を集中して照射して治療を行なう。 |
【参考資料】
●厚生省がん研究阿部班による位放射線照射の定義
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Narrow beamで線量を集中的に照射する技術の内、下記の条件を満たす放射線治療を定位放射線照射(Stereotactic irradiation; STI)とする。 |
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このうち、一回照射の場合を、定位手術的照射(Stereotactic radiosurgery, SRS)、分割照射の場合を、定位放射線治療(Stereotactic radiotherapy, SRT)と区別して呼称する。 |
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条件
1) 患者あるいはそれに連結された座標系において照射中心を固定精度内に納めるシステムであること。
2)
定位型手術枠を用いた方法、または着脱式固定器具を用いた方法であること。
3) 照射装置の照射中心精度が1mm以内であること。
4)
治療中を通じて上記固定精度を保つこと。 |
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A密封小線源治療 |
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粒状の小さな放射線源を直接身体に挿入して治療を行なう。 |
高線量率 |
短時間で多くの放射線をあてて治療する。 |
低線量率 |
比較的長い時間をかけて放射線をあてて治療をする。 |
遠隔後充填法
リモートアフターローディングシステム(RALS) |
術者が被曝をしないように、遠隔操作で小さな放射能線源を食道や気管支、子宮などの体内の管腔に入れたり、病変に刺すことで治療を行なう。 |
腔内照射 |
中空の管を病巣のある臓器に挿入しておく。 |
組織内照射 |
中空の針を癌病巣を貫いて刺しておく。 |
マイクロセレクトロン装置 |
密封小線源治療を行なうための装置 |
治療対象 |
頭頚部癌、食道癌、肺癌、胆管癌、子宮癌、前立腺癌、四肢の悪性腫瘍など |
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B非密封の放射性同位元素による治療 |
Sr(ストロンチウム)療法 |
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がんの骨転移による痛みに対するラジオアイソトープ療法。 |
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転移巣に集積するストロンチウム89という核種を投与して放出されるベータ線によって治療を行なう。 |
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C術中照射 |
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手術によって病変の部分をを露出して放射線を病変に照射する治療方法。 |
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●放射線治療の対象疾患
根治治療 |
舌がん |
密封小線源治療 |
中咽頭がん |
密封小線源治療 |
上咽頭がん |
外部照射
※外部照射+密封小線源治療 |
肺がん |
外部照射 |
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緩和治療 |
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●放射線治療の関連情報サイト
●リニアック(ライナック)の関連情報サイト
●ガンマナイフの関連情報サイト
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化学療法 |
概要 |
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抗がん剤(化学物質)によりがん細胞の分裂を抑えてがん細胞を破壊する治療法 |
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単独で行われる場合 |
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放射線療法や外科療法との併用で行われる場合 |
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●投与方法による分類
全身化学療法 |
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投与した抗がん剤の一部しか腫瘍に到達しない。また関係のない臓器にも抗癌剤が及ぶため強い副作用を伴う。 |
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血液の悪性疾患や一部の癌については有効である。 |
静脈注射 |
抗がん剤を静脈から注入して治療を行う。 |
経口投与 |
抗がん剤を飲んで治療を行う。 |
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局所注入療法 |
抗癌剤などを直接腫瘍内に注入する治療方法。 |
動注化学療法 |
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腫瘍を栄養している動脈に直接抗がん剤を注入する治療方法。 |
one shot動注療法 |
血管造影と同時に抗癌剤を投与する方法。
手術や放射線治療の前に腫瘍を縮小させたりするなどの目的で行なう。 |
経皮的カテーテル留置動注療法 |
リザーバーという器具を使用して、血管内にカテーテルを留置する方法です。
抗がん剤はこのリザーバーから注入するため血管造影をする必要がない。 |
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●化学療法の関連情報サイト
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免疫療法 |
●免疫療法の関連情報サイト
●免疫療法の体験情報サイト |
ホルモン療法(内分泌療法) |
概要 |
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がん細胞の発育に必要なホルモンをコントロールすることによりがん細胞の発育を阻止する治療法。 |
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がん細胞を殺すのではなく、発育を阻止するのが特徴。 |
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治療期間が長い。 |
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主な対象疾患 |
乳がん |
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子宮体部がん |
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前立腺がん |
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甲状腺がん |
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腎がん |
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LHRHアゴニスト |
酢酸ゴセレリン, 酢酸リュープロレリン |
抗エストロゲン剤 |
クエン酸タモキシフェン |
アロマターゼ阻害剤 |
アナストロゾール, エキセメスタン,レトロゾール |
プロゲステロン剤 |
酢酸メドロキシプロゲステロン |
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がんワクチン療法 |
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体の免疫力を利用する治療方法。
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正常細胞にはなく、がん細胞の表面にある「WT1」というたんぱくのかけらを利用。体内に入ると、がん細胞だけを直接攻撃する免疫細胞を増やす作用がある。 |
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ラジオ波焼灼療法 |
●ラジオ波焼灼療法の関連情報サイト
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補完代替医療 |
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備考 |
抗がん剤などの効果を下げてしまうこともあるので他の治療を行なっている場合は主治医に相談する方がよい。
●補完代替医療の分類(米国NCCAMによる)
代替医療体系 |
伝統医学系統、民族療法 (東洋伝統医学、アーユルベーダ、ユナニ医学など) |
精神・身体インターベンション |
瞑想、祈り、心理・精神療法、芸術療法、音楽療法、ダンス療法、ヨガなど |
生物学に基づく療法 |
ハーブ、食品、ビタミン、ミネラル、サプリメント、生理活性分子など |
整体や身体を基礎とした方法 |
脊椎指圧療法、整骨療法、マッサージ、カイロプラクティックなど |
エネルギー療法 |
気功、レイキ、セラピューティックタッチ、電磁療法など |
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●代替医療の関連情報サイト
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関連情報サイト |
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医療の掲載項目についての注意事項 |
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