概要 |
自己の体内に甲状腺を刺激する抗体が生じ、それが甲状腺刺激ホルモン (TSH) の代わりに甲状腺を過剰に刺激するために、ホルモンが必要以上につくられてしまう状態となる。
甲状腺ホルモンは全身の新陳代謝を高めるホルモンであり、そのため、甲状腺ホルモンの異常高値によって代謝が異常に活発になることで、心身に様々な影響を及ぼす。 |
原因 |
原因は不明。
主にストレスが原因とされている。 |
症状 |
その他 |
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甲状腺機能亢進症 |
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大量のエネルギーが必要となるため食欲が異常に増し、体重減少を起こす。 |
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心臓機能が亢進して収縮期高血圧、時に心房細動を起こす。 |
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新陳代謝が活発にない発汗過多になる。 |
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診断 |
臨床症状 |
甲状腺肥大、眼球突出、頻脈など |
血液検査 |
甲状腺ホルモン |
頸部CT撮影 |
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頸部エコー検査 |
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治療 |
薬物療法 |
抗甲状腺薬 |
アイソトープ(放射性ヨード)治療 |
ヨードの放射性同位元素を服用し、甲状腺の細胞の数を減少させ甲状腺ホルモンの分泌量を抑える。
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外科的療法 |
甲状腺の一部を残して切除を行う。
甲状腺を切除することで甲状腺ホルモンの量を調整する。他の治療法より早く完治し、再発も少ないが、入院を要する。また、傷跡が目立つことがある。術後に甲状腺機能低下症に陥ることが多いが、その場合の治療は通常の甲状腺機能低下症と同じである。 |
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備考 |
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20〜30歳代に多く、男女比は1:3〜4。
中年女性に多く、甲状腺機能亢進症の代表的な病気である。
また、最近では若い女性にも増えてきている。 |
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バセドウ病患者はなんらかのアレルギーを持っている人が多い。 |
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