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食道炎 |
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概要 |
何らかの原因で食道粘膜に炎症が生じること。 |
原因 |
逆流性食道炎 |
胃内容物が食道内に逆流し食道粘膜が炎症を起こす。 |
薬剤性食道炎 |
飲み込んだ薬剤が食道内に停滞することで炎症が生じる。 |
腐蝕性食道炎 |
強酸や強アルカリなど腐食性薬剤を飲むことにより炎症が生じる。小児の場合は誤飲、大人の場合は自殺によるものが多い。 |
カンジダ性食道炎 |
真菌のカンジダの感染により生じる。 |
ウイルス性食道炎 |
ヘルペスウイルスなどのウイルスの感染により生じる。 |
放射線性食道炎 |
放射線治療に伴って生じる。 |
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症状 |
胸やけ、嚥下障害、胸痛など |
診断 |
内視鏡検査 |
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食道内pHモニタリング |
確定診断に必要。 |
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治療 |
薬物療法 |
H2受容体拮抗薬やプロトンポンプ阻害薬など |
外科的療法 |
内科的療法では改善しない場合。 |
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備考 |
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逆流性食道炎 |
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概要 |
胃から分泌される胃酸が食道に逆流するために食道の粘膜に炎症が生じる。
症状はあっても炎症の所見が見られないことがあることから、近年では胃食道逆流症(Gastroesophageal
Reflux Disease:GERD)といわれる場合もある。
ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌療法後に一時的に見られる場合や、肥満者や妊娠に発症する場合もある。
腹圧を高める、若しくは腹筋を使うトレーニング等を積んでいる人も発症しやすい。
このため腹式呼吸を多用する歌手等に多く見られ、「歌手病」などといわれることもある。 |
原因 |
ストレス、過飲過食、飲酒による胃酸過多、食道裂孔ヘルニア、妊娠、肥満など |
症状 |
胸やけ |
診断 |
内視鏡検査 |
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食道内pHモニタリング |
確定診断に必要。 |
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治療 |
食事療法 |
消化の良いものを食べ、過食にも注意する。 |
生活指導 |
食後すぐに横にならないようにする。 |
薬物療法 |
H2受容体拮抗薬、潰瘍治療薬(PPI)など |
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備考 |
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※ウィキペディアより
●逆流性食道炎の関連情報サイト
逆流性食道炎ホームページ |
武田薬品工業が運営されているサイトです。
逆流性食道炎についてわかりやすく解説されています。
食道内pHモニタリングの説明もあります。 |
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胃食道逆流症 GERD(gastroesophageal reflux disease) |
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概要 |
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原因 |
下部食道括約筋LES(Lower Esophageal Sphincter)の働きが悪くなるために胃の内容物が食道内に逆流する。 |
症状 |
胸やけや胸痛など |
診断 |
食道造影 |
TV検査でバリウムを飲んで通過の状態を撮影する。 |
内視鏡検査 |
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治療 |
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備考 |
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●胃食道逆流症の関連情報サイト
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食道アカラシア |
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概要 |
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食道と胃の境にある下部食道括約筋(LES)や食道自体の機能が障害されてその部分の開きが悪くなるために食べた物がいつまでも食道内に溜まった状態になる。 |
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下部食道括約筋は通常は胃内のものが逆流しないように閉じており、飲食物を飲み込んだ時に開くようになっている。 |
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原因 |
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症状 |
軽症 |
飲食時のつかえ感があり、急いで食べると嘔吐をする場合がある。 |
中程度以上 |
唾液が溜まるため睡眠中によだれや咳が出る場合がある。 |
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診断 |
食道造影 |
TV検査でバリウムを飲んで通過の状態を撮影する。
※場合によりバリウムの代わりにガストログラフィンというお薬を飲むことがある。 |
食道運動機能検査 |
下部食道括約部の状態を調べる。 |
食道内圧測定検査 |
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内視鏡検査 |
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治療 |
薬物療法 |
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バルーン療法 |
下部食道括約部にバルーンを挿入して膨らませる。 |
腹腔鏡手術 |
下部食道括筋を切開し、食物が胃の中に流れやすくする。 |
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備考 |
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●食道アカラシアの関連情報サイト
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食道潰瘍 |
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概要 |
何らかの原因で食道粘膜に炎症を起こし、それが進行し潰瘍が生じる。 |
原因 |
以下のような食道炎がもとで潰瘍が生じる。
逆流性食道炎 |
胃内容物が食道内に逆流し食道粘膜が炎症を起こす。 |
薬剤性食道炎 |
飲み込んだ薬剤が食道内に停滞することで炎症が生じる。 |
腐蝕性食道炎 |
強酸や強アルカリなど腐食性薬剤を飲むことにより炎症が生じる。小児の場合は誤飲、大人の場合は自殺によるものが多い。 |
カンジダ性食道炎 |
真菌のカンジダの感染により生じる。 |
ウイルス性食道炎 |
ヘルペスウイルスなどのウイルスの感染により生じる。 |
放射線性食道炎 |
放射線治療に伴って生じる。 |
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症状 |
胸やけ、嚥下障害、胸痛など |
診断 |
内視鏡検査 |
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食道内pHモニタリング |
確定診断に必要。 |
食道造影検査 |
バリウムを飲み食道内腔の状態をみる。 |
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治療 |
薬物療法 |
H2受容体拮抗薬やプロトンポンプ阻害薬など |
外科的療法 |
内科的療法では改善しない場合。 |
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備考 |
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食道異物 |
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概要 |
誤飲した異物が咽頭や食道に詰まること。 |
原因 |
子ども |
おもちゃ、電池、硬貨など |
大人 |
魚の骨や薬の包装、義歯など |
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症状 |
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診断 |
胸部エックス線撮影 |
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腹部エックス線撮影 |
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内視鏡検査 |
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治療 |
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備考 |
電池を誤飲した場合は電池が腐食するので早急に内視鏡下で取り出す必要がある。 |
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嚥下障害 |
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概要 |
口腔内のの食べたものが、咽頭から食道を通って胃に達するという一連の運動が障害によりうまく行なえないこと。
嚥下障害があると、食物摂取に支障が出ることによる栄養低下と、嚥下性肺炎(誤嚥性肺炎)が生じる場合がある。 |
原因 |
脳血管障害(脳梗塞や脳出血など)や神経、筋疾患など |
症状 |
嚥下困難、 |
診断 |
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治療 |
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備考 |
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●嚥下障害の関連情報サイト
●嚥下障害の関連書籍
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食道憩室 |
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概要 |
食道壁の一部が袋状に外側に突出した状態。
表面は粘膜に覆われている。
※潰瘍の場合は粘膜が欠損している。 |
原因 |
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症状 |
ほとんどは無症状。 |
診断 |
胃エックス線検査 |
内腔に造影剤が溜まる |
内視鏡検査 |
憩室の入り口部分が観察できる。 |
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治療 |
経過観察 |
小さくて症状がない場合。 |
外科的療法 |
大きくて食道が圧迫される場合などに行う。
切除術や縫合術が行なわれる。 |
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備考 |
ツェンカー憩室という食道の入口の部分に生じる憩室がある。 |
●食道憩室の関連情報サイト
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ツェンカー憩室 |
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概要 |
食道の入口の部分に生じる。
憩室の中に食物が入り、袋が大きくなって食道を圧迫する。
横になって寝た時に袋に食物が入っていると逆流して誤嚥性肺炎を起こす場合がある。 |
原因 |
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症状 |
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診断 |
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治療 |
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備考 |
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食道静脈瘤 |
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概要 |
肝硬変や門脈、肝静脈の狭窄・閉鎖によって門脈圧が上昇することにより食道の静脈が太くなり、進行すると破裂してしまう。
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原因 |
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症状 |
通常の状態では無症状。
静脈瘤が破裂すると吐血や下血が生じる。 |
診断 |
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治療 |
薬物療法 |
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内視鏡的硬化療法
(EIS) |
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内視鏡的静脈瘤結紮(けっさつ)術
(EVL) |
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備考 |
肝硬変の死亡原因の主要なもののひとつで、緊急治療を要する疾患である。 |
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医療の掲載項目についての注意事項 |
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